パッケージデザインは商品の顔となる重要なものです。消費者が最初に目にする情報であり、商品の印象を決める大きな要素になります。そのため、パッケージデザインによって、商品の売り上げは大きく変わるのです。
この記事では、パッケージデザインの重要性や制作のコツ、制作会社へ依頼した際の相場などを詳しくお伝えします。自社商品のパッケージ制作について悩みや疑問がある方は、ぜひ参考にしてください。
パッケージデザインの重要性と役割
消費者が商品を選ぶときには、その商品の質はもちろん、ネーミングやキャッチコピー、そしてパッケージのデザインが重要な要素のひとつです。コンビニやスーパーでは、同じジャンルの商品が多く陳列されているため、パッケージで選択する消費者も少なくありません。
そのため、パッケージで良い印象を与えることができなければ、手に取ってもらう可能性が低くなってしまうのです。さらに商品のパッケージは自社のブランドイメージを左右するものでもあります。おしゃれなパッケージデザインの商品を店頭に並べることで、企業ブランディングにもつながるのです。
またパッケージは、商品説明や表示義務ある内容を明記する役割を担っています。食品であれば、生産国や賞味期限、原材料などの情報を消費者に伝えるためにも必要です。
売れるパッケージデザインのポイント
お伝えしたように、パッケージは商品の売れ行きを左右する重要な要素です。では、どのような点に注意してデザインを決めれば良いのでしょうか。ここでは、売れるパッケージデザインのポイントをお伝えしていきます。
不要な情報を入れずシンプルにする
パッケージに情報を詰め込み過ぎてしまうケースは少なくありません。商品に思い入れがあるほど、消費者へ伝えたい気持ちが大きくなってしまい、あれもこれもと詰め込んでしまうのです。しかし、情報の詰め込み過ぎは逆効果になります。
例えば、食品のパッケージデザインであれば、伝えたいのは味や素材へのこだわり、安全性などになるでしょう。しかし、情報が多すぎると本当に伝えたいポイントがぼやけてしまい、一番の魅力が伝わらないことがあるのです。この商品のどのポイントを伝えたいのかを絞って、不要な情報は入れないように心がけましょう。
キャッチコピーで商品の魅力を端的に伝える
パッケージに記載するキャッチコピーは、消費者に興味や関心を持ってもらう重要な役割があります。キャッチコピーは、商品の一番の魅力や売りを、できるだけ短い言葉で完結に表現することが大切です。長い文章にしてしまうと、消費者がひと目で理解できない可能性があるからです。
また、キャッチコピーを配置する場所にも気を配る必要があります。目に留まりやすく、それでいて全体のバランスが崩れないように配置しましょう。
価格に見合ったデザインにする
パッケージデザインは、ただおしゃれにすれば良いわけではありません。その商品の価格に見合ったデザインにすることが重要です。低価格の商品にも関わらず、高級感のあるデザインにしてしまうと、値段を確認する前に消費者が購入を見送る可能性もあります。
低価格の商品であれば、高級感などを抑えて、親近感を感じられるようなデザインにするのがおすすめです。価格に見合ったデザインにすることで、商品の使い道や性質も伝わりやすくなります。
ターゲット層に合わせたデザインにする
商品には必ず、ターゲットとする層があります。性別、年齢、収入などでターゲティングをして、商品の企画や開発を行っているからです。そのため、パッケージのデザインもターゲット層に合わせたものにする必要があります。
年配の男性向けの商品であれば、シックでシンプルなデザイン、若い女性向けの商品であればカラフルなデザイン、富裕層向けの商品ならエレガントなデザインなど、ターゲットと親和性の高いパッケージにしましょう。
トレンドを取り入れたデザインにする
トレンドを取り入れることも、売れるパッケージデザインのポイントです。とくに流行に敏感な若い女性をターゲットにした商品の場合は、トレンドを取り入れると目に留まりやすくなるでしょう。若い女性の心を掴めばSNSで話題になる可能性もあり、大きな販促効果も期待できます。
ただし、流行りに乗るだけでは、競合商品との差別化ができません。トレンドを取り入れながらも、独自性も出せるように工夫しましょう。
パッケージを制作する3つの方法
商品パッケージの制作方法には、主に次の方法があります。
- 自社で制作する
- フリーランスのデザイナーに依頼する
- デザイン会社へ依頼する
それぞれの方法について詳しく紹介していきます。
方法①自社で制作する
デザイナーやライター、ディレクターが社内に揃っていれば、自社でパッケージを制作することは可能です。しかし、社内にそれだけの人員が揃っている会社は多くありません。
また、ある程度の人員が揃っていたとしても、すべての工程を自社でスムーズに進めていくのは難しいです。結果的にかなりの時間がかかってしまい、商品の発売自体が後ろ倒しになってしまう可能性もあるでしょう。
方法②フリーのデザイナへ依頼
フリーランスのデザイナーへ依頼するのも制作方法のひとつです。今はフリーランスのデザイナーを探せるサービスも充実しているので、見つけること自体は難しくありません。しかし、デザイナーによってスキルや知識の差が大きいので注意が必要です。
また、個人への依頼の場合は、情報漏洩などのリスクもあります。さらに、納期の遅延、連絡が取れないなどのリスクも少なくありません。もちろん、きっちりと対応してくれるフリーランスのデザイナーも多いですが、リスクがあることも理解しておく必要があるでしょう。
方法③デザイン会社へ依頼
3つ目の制作方法は、デザイン会社への依頼です。デザイン会社に依頼をすれば、デザインの企画からディレクションまで、制作に関わるすべての工程を担当してくれます。また、実績のある制作会社であれば、クオリティも間違いありません。
さらに、納期に遅れるなどの可能性も低く、スケジュールどおりに進めてくれます。自社でパッケージ制作のノウハウがなくても、これまでの実績から有益な提案もしてくれるでしょう。
パッケージデザインは制作会社への依頼がおすすめ
パッケージ制作をする3つの方法を紹介しましたが、もっともおすすめなのは、デザイン会社への依頼です。先ほどもお伝えしたように、すべての作業を任すことができ、高いクオリティのパッケージが期待できます。
また、希望のスケジュールに応えてくれるので、商品の発売が遅れるなどのリスクもありません。他の方法と比べるとコストがかかるイメージがありますが、費用に応じたプランの提案もしてくれます。パッケージの制作方法を検討している場合は、制作会社へ依頼するのがおすすめです。
パッケージデザインの相場はどれくらい?
パッケージデザインを制作会社に依頼すると、費用相場はどれくらいなのでしょうか。まずは、パッケージ制作にかかる費用の種類を確認していきます。
項目 | 概要 |
ディレクション費 | 打ち合わせから制作、納品まで、一連の流れを管理する業務に対して発生する費用です。 |
スケッチ費 | 本格的なデザイン制作に入る前には、スケッチでいくつかの案を出してもらいます。その際に発生する費用です。 |
デザイン費 | メインであるデザインに関わる業務に対して発生する費用です。 |
ダミー費 | デザインが決まると、ダミーとして実際のパッケージを作成します。この費用には、印刷・加工代も含まれます。 |
次にそれぞれの費用の相場を確認していきます。パッケージデザインの業界団体でもある「日本グラフィックデザイナー協会」では、制作料金の基準を下記のように設定しています。
サイズが大きいもの(個装箱など) | サイズが大きくないもの(缶のラベルなど) | |
ディレクション費 | 137,000円 | 90,000円 |
デザイン費 | 137,000円 | 90,000円 |
スケッチ費 | 16,000円/1点 | 14,000円/1点 |
ダミー費 | 55,000円/1点 | 41,000円/1点 |
依頼する制作会社によって差はあるものの、パッケージデザインは相場に近い価格で依頼が可能です。ただし、「依頼工程の範囲」、「デザイン対象物の大きさ」、「提案デザイン数」によって追加で料金が発生する場合もあります。
パッケージデザインの費用を安く抑えるコツ
パッケージデザインの制作費用を少しでも安く抑えたいと考える方も多いはずです。その場合は、次の点に注意してみましょう。
依頼する前に方向性を決めておく
制作会社に依頼をする前に、パッケージデザインの方向性を明確に決めておくと、制作にかかる時間が短縮できます。費用の多くが人件費にあたるため、時間が短縮できれば、費用を抑えることが可能です。
ディレクション業務は自社が行う
スケジューリングや進行管理など、ディレクション業務を自社で行うのも費用を抑えるコツです。上記でも紹介したとおり、ディレクション費用は高額に設定されています。これを自社で担当すれば、費用が大幅に削減できるでしょう。
ただし、ディレクションには経験や専門的な知識が必要です。社内に適任者がいない場合は、制作会社に任せるようにしましょう。
パッケージデザイン制作の流れを解説
パッケージデザインを制作会社に依頼したときには、どのような流れで制作が進んでいくのでしょうか。ここでは、基本的な制作の流れをお伝えします。
1.担当者によるヒアリング
パッケージデザインは、ヒアリングから始まります。制作会社の担当者が、商品の概要や制作予算、スケジュールなどを確認します。この際に必要なのは、疑問や不安を解消しておくことです。気になったことは遠慮せずに聞いておくようにしましょう。
ヒアリングが完了したら、見積もりを出してくれます。その内容に問題がなければ、正式に発注をします。
2.デザイナーやディレクターとの打ち合わせ
次に実際に制作に関わるデザイナーやディレクター、コピーライターと打ち合わせを行います。この際には、商品のコンセプトやターゲットをしっかりと伝えておきましょう。また、商品に合う色や、避けて欲しい色なども希望があれば伝えておきます。
打ち合わせの段階で認識を共有することで、同じ方向を向いてアイデアを出し合えます。打ち合わせでの詰めが甘いと、制作物の質も落ちてしまうので注意が必要です。
3.デザインイメージの確認
打ち合わせの内容をもとにデザイン案をいくつか出してくれます。それを確認した上で、改めて打ち合わせを行い、修正の希望などを伝えます。この時には、次のことを確認しておきましょう。
- 商品の価格帯に見合ったデザインか
- デザインのサイズが商品に対して不釣り合いでないか
- パッケージの制作サイズは商品サイズに合致しているか
- 店舗に陳列したときに目につきやすいか
これらの視点をもってデザイン案を確認してください。気になるところはできるだけ具体的に、細かくフィードバックすることで、より希望するデザインに近づいていくでしょう。最終的な方向性が決まったら、本格的に制作に入ります。
4.完成デザインデータの確認と校正
デザインが完成したらデータの確認を行います。全体的なデザインはもちろん、細かなところまでしっかりと確認が必要です。また、次の点にも注意してください。
- パッケージに記載された内容に問題がないか
- パッケージの色に問題はないか
すでにキャッチコピーや商品情報も記載されている場合は、それらの校正も行います。誤字や脱字、情報に誤りがないかを社内でチェックしましょう。必要に応じて、この作業を繰り返して修正を行い、データを完成させます。
5.デザインのデータ納品
細かな修正も完了してデータが完成したら、データが納品されます。後は印刷会社や社内の製造ラインなどでパッケージにプリントしていくだけです。
商品の種類や依頼する制作会社によって異なりますが、基本的な流れは上記のとおりです。依頼が初めてであっても、制作会社がリードしてくれるので、安心して任せられるでしょう。
パッケージデザインは実績のある制作会社へ依頼しよう
パッケージデザインは、商品の売り上げを左右する重要なものです。また、企業イメージにも大きく関わります。そのため、自社で制作するよりも、実績のある制作会社への依頼がおすすめです。
商品の特徴やターゲット、価格帯などを考慮して商品力を高めるパッケージをデザインしてくれるでしょう。この記事で紹介した、売れるデザインのポイントや制作会社への依頼についての内容を参考にしていただければ、自社の商品に最適なパッケージが制作できるはずです。
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