建仁寺の降誕会四頭茶礼のために咲いた桜の景色

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先日、京都建仁寺を訪ねた際に、受付正面に大きな桜の木の飾りつけが行われていた。木には桜が咲きこれから満開を迎えるベストな状態のものだった。関西では、この時期すでに過ぎ桜を見かけることはないが、北の方から運ばれてきた貴重な花材だろうと想像はつく。その作業に見とれながら、近くにおられた僧侶に “この飾り付けは何のためですか”と尋ねると、「明日の降誕会(ごうたんえ)の法会ために」という答えが返ってきた。                 門外漢にはよくわからないので調べてみると、毎年、建仁寺宗祖である栄西禅師の降誕会(誕生日)四頭茶会(よつがしらちゃかい)という法会が執り行われている。その茶会が、今年はコロナの感染拡大を考慮し中止になったようだ。内輪のみで降誕会法要のみを行うにあたり、茶会用に準備されていたこの桜を飾ることに。その作業中であった。活け花の先生らしき方と、桜の木を準備された方との二人三脚での作品づくりをしばし眺めていた。

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ちなみに降誕会四頭茶会というものがいかなるものであるかを少しまとめてみた。
茶会というよりは寺院に伝わる儀礼なので茶礼といういい方が適切のようだ。
建仁寺四頭茶礼とは、起源は中国の南宋・元の時代、大きな寺院にて行われていた茶礼で、日本には鎌倉時代に栄西禅師が禅と共に伝えられたとされている。室町・桃山時代以降、盛んに用いられた作法のようだ。当時は、特別な招待客のためのお茶であるから特為茶といわれ、一般大衆に呈茶する普茶とは趣がちがうもの。天目台、天目茶碗を使用し、出席者を貴人扱いとして行われていた。この作法は、禅宗寺院内の修道行事・法式・作法等を規定した正規のもののようである。平成24年に京都市登録無形民俗文化財に認定され、いまも毎年行われている法要である。                                そしてもう一つ理解ができてない四頭茶会というものは、禅院茶礼の伝統を今日に伝えるもので、四頭は四主頭(ししゅちょう)、つまり正客が4人存在し、主位、賓位、正対位、賓対位で対坐する禅院斎宴の着席法で行われるものである。(建仁寺ネット資料から転載補足)

寺院の法要、法会などの詳細は、われわれにはなかなか理解しがたいところはあるが、昔の慣習や風習、儀礼、作法等々、時代は変われど大切に伝承されている。日本の歴史文化の中でも、日本独特の精神文化は深いものがあるようだ。

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レポート & 写真 / 渡邉雄二

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