落款印の印影を楽しむ。

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落款

落款印をもつ人はそう多くはないと思う。通常は書画や詩文をたしなむ方々にとって落款印は署名押捺の大切な道具のひとつであるが、一般には実印や普通印があればそれで事はなす。

昨秋に、仏画曼荼羅アート教室に通われる方たちを対象に、落款印の製作ワークショップを行った。最近では、皆さん制作された作品に、その時に作られた落款印を押されている。少しずつその印影を楽しんでおられる。
ワークショップなので自作ということもあり、午前と午後に分けて行った。教室の皆さんが各地から参集され、‪2時‬間で仕上げ持ち帰るという内容のものだった。‬

楽しく掘っていただくために、皆さんと一緒に篆刻とは、印章とは、書体とは、という基礎的知識を紐解くところから始まった。7種類の印章文字の中で、篆刻にはほとんど篆書体が使われている。この文字は、中国で印章字体としてよく使われていたもので、はんこ彫刻技術の物差しとして最適な書体だということなど、など。
さらに、最低限の基礎知識の中で皆さんに確認したことが、「朱文」か「白文」のどちらで彫るか、ということだった。まず朱文とは写真でいうと朱印と書かれているもので実印や銀行印などに多く用いられている彫り方である。一方、白文は右側のもので、名前が浮き彫りになっている。書や水墨画等に落款としてよく押されている。

篆刻5

初めて体験される方ばかりなのでどのように仕上がるのかは見当がつかなかったが、出来上がりは予想を超えた落款印になった。12ミリ正方で名前一文字を彫り、仕上げは先生方にしていただいたお陰で満足いくモノができたようである。

篆刻6
私の落款印 /  my seal

レポート & 写真 /  渡邉雄二  Yuji Watanabe