渡邊勢山 大佛師は二千年の時空を繋げる。【仏師】

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大仏

昨日、仏画曼荼羅アート教室の皆さんに仏像彫刻のことについて話す機会があった。
かれこれ7、8年前になるだろうか、滋賀県の近江舞子にある勢山社という仏師(仏像彫刻士)の工房に出掛けたときのことを思い出しながら話した。
勢山社は、大阪からJR湖西線経由でちょうど一時間の距離にある琵琶湖畔の近江舞子駅から車で5、6分のところにある。別荘地帯の一角に佛像造顕所「勢山社」という工場のような工房がある。その大きさはビルの3、4階くらいの高さの工房で少々びっくりした。その高さが必要な訳はまたご紹介する。
その勢山社の代表であり大仏師の渡邊勢山師を訪ねた。お弟子さんたちを入れ7、8名の大所帯の工房である。大佛師というのは、解かりやすく言うなら佛像の彫師の中で最高峰の称号をもつ佛師のこと言う。

事前に連絡していたので、勢山師は私を快く迎えていただいた。お会いするのは2回目であるが電話でお話していたので少し気は楽だった。
早速、工房の一階の広いところには製材されている木が山済みにされている、工務店の材料置き場のようなところに案内され木の説明を受けた(前回紹介)。すべて木曽の檜ということである。木曽の檜が植えられている中でも、仏像の木として使える檜はごく一部で決まったところに植えられているという。

その檜を切り出すのはほぼ樹齢500年以上のものばかり。切ったものを山で寝かし空気にさらす。そして海へ。海につけておく時間が5年ぐらいという。水につけるのは木に詰まっている二酸化炭素や不純物をとり乾燥させるという目的で長い期間水中で熟成させる。
熟成させた檜を製材したものが所狭しと積み上げられている。勢山社に来てからもさらに寝かしている。

仏像の命は「木」である。初めてお会いした時に、勢山師が「1000年前の仏像を修復する。そしてその仏像や新たな仏像がこれから1000年の命をつないでいく。2000年の時空を考えている」と。門外漢には言葉で聞いて、なかなかピンとくる年月ではない。仏像やその歴史に触れる機会が増えれば、その悠久の時空をほんの少し想像できるようになれるかも知れないと思っているが、さてさて。
勢山師の言葉に浅識な筆者でも感銘を受け、この師とつながっていきたいと思ったのが、今回、2回目の出会いを導いてくれたようだ。

大仏2

造顕中の丈六佛(一丈六尺/ 約4.85m)「阿弥陀如来坐像」
荒削が終わり、これから形・位置などの微妙な調整をし仕上げに入るところ。そして漆を塗り、金箔を張る。

大仏1

記念にということで許可をいただき後方から上り撮影していただいた。造顕中なのでこのような機会を得た。

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