「補助金の消費税は返還しないといけないの?」「それとも補助金だからいいの?」と、いまいち詳しいことが分からない方も多いと思います。
本記事では、補助金の「消費税返還」や対象となる事業者などを、分かりやすく解説します。
「税金滞納」にならないためにも、本記事を読んで、よく理解しておくことをオススメします。
補助金は基本的に非課税
補助金は基本的に非課税となりますので、税金はかかりません。消費税は商品を購入したり、何かのサービスなどの取引に対して課税される税金です。しかし、補助金は要件を満たした方が受け取れる、返済不要のお金です。そのため事業を行うための対価にはならず非課税となります。ただ、中には補助金でも消費税を返還しないといけない場合があります。
次にそのことについて詳しくみていきましょう。
補助金の消費税分を返還しなければならない?
補助金の消費税分を返還しなければならない場合があります。
次に、どのような場合に返還する必要があるのかを確認しておきましょう。
消費税返還の対象になる可能性がある?
補助金と消費税の控除を二重に受けた場合は、消費税返還の対象となります。
例えば、税込み30万円申請に対して補助金220万円が支給された場合、そのうちの10%分の20万円分は消費税に該当します。
このように、補助金の対象を税込みで申請した場合は返還の対象となります。
仕入税額控除として扱うこともできる?
「仕入税額控除」とは、消費税が二重課税にならないための制度です。例えば、課税分の仕入れをした場合は2重課税になるので、仕入税額控除が可能です。確定申告する際に「控除対象仕入額」として計算することで「仕入税額控除」として扱うことができます。
消費税返還額が0円になるケースも?
以下の場合は返還額が0円になりますので、チェックしておきましょう。
- 消費税申告義務がない事業者
- 簡易課税方式で申告をしている事業者
- 公益法人であり、特定収入割合が5%を超えている
- 補助対象の経費の消費税などを、個別対応方式の「非課税売上のみ
に要するもの」として計上している - 補助対象経費が人件費等の非課税仕入のみである
詳細はこちらを確認してください。
消費税の返還対象になる事業者は?
では、次に消費税の返還対象になる事業者を確認しておきましょう。
【対象】補助金・消費税の控除を受けた事業者
補助金の受給と消費税の控除を二重に受けている事業者。
【対象】消費税の課税事業者
基準期間(個人:1月から12月、法人は決算月までの1年間)の売上金額が、税込み1000万円以上の事業者。
【対象】課税原則方式で確定申告をしている事業者
消費税の計算を「課税原則方式」にしており、基準期間の売上金額が5000万円以上の事業者。
消費税返還の手続きの流れは?
手続きの流れを簡単に説明しますと、補助事業が完了したら必要な報告書を、1カ月以内に提出します。そして、納付書が送られてきたら期日までに返還額を納めないといけません。
詳しい流れは次のようになります。
【流れ】補助金の支払い
まずは、補助金が支払われます。
【流れ】仕入控除税額の確定
次に、確定申告などで消費税の仕入控除税額の確定を受けます。
【流れ】「消費税相当額報告書」の提出
確定を受けた後は、「消費税相当額報告書」の提出を迅速に提出する必要があります。
必要な報告書類は以下になりますので、確認しておきましょう。
<返還額が0円の場合>
- 各補助金交付要綱で定められた「仕入れに係る消費税相当額報告書」
- 返還額計算シート
- 確定申告書の写し
- 課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表の写し
- 特定収入割合の計算過程が分かる書類(任意様式)
※公益法人等で特定収入割合が5%を超える場合のみ
<返還額がある場合>
- 各補助金交付要綱で定められた「仕入れに係る消費税相当額報告書」
- 返還額計算シート
- 確定申告書の写し
- 課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表の写し
詳細はをこちら確認してください。
まとめ
今回は、補助金の消費税返還について解説しました。先述のとおり、補助金であっても、消費税を返還しないといけない場合があります。「知らなかった」と返還せずにいると、税金滞納となってしまう可能性がありますので注意しておきましょう。
弊社アスライトでは、補助金・助成金のサポートサービスを行っております。ぜひ、気軽にお問い合わせください。
受給可能か無料診断してみる!
- 補助金・助成金の受給可能な金額を知ることができます。(年間1社平均300万円受給しています。)アスライトでは約1000万円受給しています。
- 返済不要の資金調達が可能です。(全てが雑収入になり、利益になる)
- 専門家に任せることで、自社の仕事に集中でき、申請から受給までトータルサポートします。(ほぼ丸投げが可能)